IELTSのためだけでなく海外でも大学でも通用する教養を身に着けることが大事!大学では英語ペラペラだけでは通用しません!

最近は少子化のせいで、大学の教育の劣化がすごいと感じています。文科省の行き当たりばったりの教育改革といい、本当にこのままで日本の将来は大丈夫なのかなと感じています。国際学習到達度調査(PISA)の順位が落ちたとか、TOEICの点数がどうだとか、IELTS5.0でも TOEFL69でも留学できます、とか目先の点数だけで教育を改革しようとするのではなくて、もっと内側の深いところから学習していく必要があると思います。

海外の大学生はみなさんすごく勉強しています。大学は勉強するところなのです。海外の大学に行くということは、語学だけでなくある程度の教養も身につけておかないと、何も知らない小学生のような大学生と思われても文句は言えません。自分が大学生である、大学生として見られているということを認識しておくことはとても大事だと思います。

教養をつけるためにはどうしたらいいんでしょうか?それは読書をすることです

教養をつけるためには、まずは日本語で質の良い本をたくさん読むことです。
その他にも音楽を聞いたり、絵や映画を見たりするなど、芸術に触れることも大事です。まずはいろんなことに触れ、その中でより興味のあるものが出てくればもっと深く追求していけばいいと思います。そうすれば話の幅も広がっていきますし、少なくとも話していて退屈な人ではなくなると思います。

英語力がついて来れば質の良い英語の本を読むのもいいと思います。
IELTSのスピーキングのテストでは、「最近読んだ本はなんですか?」「内容について説明してください」と言った問題も出ますし、「今まで見た映画でもっともよかった映画はなんですか?」と言った質問もあります。また「日本の政治はどのような制度なのか教えてください」と言った質問もあります。

スピーキングのテストは、決してそれについて深く知っていて詳細に語ってくれることを目的として質問しているわけではなく、例えば、読んだ本に関して、それにまつわる単語をどれだけ出すことができるか、流暢さを持って説明できるかとか、日本の政治についての一般常識を知っているか、それに関わる単語をどれだけ出せるか、と言ったところを見ています。決して専門性を見ているのではありません。(専門的なことは大学に入ってから学べばいいんですから。)なので幅広くいろんなことを知っておくためにも本を読むことが大事です。

大学に入学するための試験なので、大学に入るための一般的な知識を身につけていて、なおかつそれを英語でいうことが出来れば、大学に入っても大丈夫だろう、という判断のための試験なのです。
広い範囲で知識を増やそうと思えば、まずはたくさん良質の本をすることだと思います。

英語、外国語を学習するためには絶対知っておくべきことが書かれている本

まずご紹介したいのは、この「外国語を身につけるための日本語レッスン」三森ゆりか著 白水社 です。

タイトルはなんだか軽い感じですが、決してハウツー本ではなく、真面目な本です。英語を学ぶにはまず母語である日本語を鍛えましょう、英語で話す時はこれを意識しましょう、といったことをわかりやすく説明されています。今後外国で仕事をしよう、と思っている人たちにはぜひ読んでもらいたいと思います。

ちゃんとしたアカデミックライティングやスピーキングをするのであれば、この内容はきっちり理解しておかないと高得点は望めません。またこれを読むと英語がペラペラになる、などを期待されている方は期待を裏切りますのでオススメしません。

三森さんの本の中の引用で、「表現力の訓練は、まず母国語で行うのが順序というものだ。秩序立った概念を日本語で表現できなければ、英語習得にカネを注ぎ込んでも一言も口が聞けないはずである。存在しない思考を訓練することはできないからだ。」(佐藤隆三『アメリカ豊かなる没落』168ページ)[三森ゆりか『外国語を身につけるための日本語レッスン』10ページ]というのがあります。

頭の中に存在しない思考は英語に置き換えることはできません。高いレベルで(高いレベルでなくても)英語を書いたり、話したりするには日本語(母語)でも同じことを考えていないと当然できません。母語を磨くということはそれくらい大事なことなのです。母語を超えて外国語を身に付けることはできないのです。母語を磨くためにはやっぱり良質の本をたくさん読むことをお勧めします。自分の中にストックが多いとコミュニケーションも豊かになりますしね。

英語、外国語を学習すると気がつく日本人に足りない技術:summarization(要約)する力。学校で教えないので、日本人はこの力がすごく弱いという現実があります

日本では、夏休みの宿題で感想文を書かされても、本の要約をしてくるようにという宿題は聞いたことがありません。要約というのは元の文章をあちこち適当に削って短くするすることと思っている人も結構いるようです。要約というのは書かれている文章の枝葉の細かいところは削って、その文章で言いたい要点(メインポイント)だけと書くことです。自分の感情を挟んではいけません。海外の学校では小学生からそれぞれのレベルに合わせて要約する力をつける学習をするそうです。

この本は小学校6年生を指導している先生が書いたものですが、、summaraizing(要約すること)、paraphrasing(言い換えること)、retelling(別の言葉で語ること)を子供達に教えるときのヒントが書かれています。アメリカでも先生が小学生の子供達に要約の仕方を教えるのは難しいようで、参考にできる要約の本といえば高校生向けとかが多いということで自分で書かれたみたいです。

小学生の先生が子供達に指導できるように書かれているので、要約の仕方がわからない日本人の学生の方にも参考になると思います。文字は多いですが、難しい単語は使われていないので、丁寧に読み進めていけば内容はわかりやすいと思います。興味のある方は読んでみてはいかかでしょうか?

論理的に主張すること:IELTS、TOEFLの試験でももちろん大事ですが海外の大学に入ると絶対に必要になります

また、日本はハイコンテクスト(high context)の文化なので、少ない言葉でも相手が理解してくれる、察してくれるという前提があり、それをそのままローコンテクスト(low context)の文化の国の人たちに伝えようとしても理解してもらえません。ライティングやスピーキングのテストだけでなく通常の会話でもそれを意識しておかないと、相手には伝わらない内容になってしまいます。会話の場合は、最悪相手をイライラさせることにもなりかねません。

タイトルは「Good Arguments」と書いてありますが、議論の本ではなく、文中にも書いてあるように、自分の信念や主張を立証するために理由や証拠を示す流れを書いている本です。
Argument=自分の主張したいこと(結論)とその主張が正しいと思う理由を示すこと。
発言するということは必ず結論があり、それをサポートする理由が少なくとも1つはあるということですね。
思いつきで適当に話しをすると、聞いてる人がなんの話かわからなくなるのはそのルールを守らないからですね。

抽象的な話や、哲学的な話も入っているので、少し難しく感じるかもしれませんが、海外の大学に進学しようと考えている学生の方はこういう本は読んでおいたほうがいいと思います。

参考までに…

●ハイコンテクスト:言葉に頼るのではなく、言葉以外の情報(仕草、表情、共通背景など)から相手の意図を汲み取る型の意思疎通法。言葉は少なくても共通認識から察してもらえる。(日本はこちら)
●ローコンテクスト:言葉を中心に図る意思疎通法。細かく説明をしないと意思疎通ははかれない。(西洋)
移民が多い西洋では、文化的背景が違う人たちが集まっているため、言葉で説明していかないとわかってもらえない。

グローバル化に伴って、外国人と接する機会がどんどん増えてきているので、今後はどんどんローコンテクストでの会話が求められていくと思います。また海外で仕事をする人も増えてくると思いますので、日本語と外国語の違いを認識し、対話の技術を磨くきっかけになってもらえたらと思います。
これからも読んでもらいたい本をご紹介していきたいと思っています。興味のある方にその中の1つでも読んでもらえたらと思います。

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