IELTSのスピーキング対策として質問、採点基準を考えてみる

IELTS のスピーキングのテストはパート1、パート2、パート3に分かれてますが、スピーキングで一番最初のパート1では受験者自身について質問されます。ほんとうは自分のことなので答えられないはずはないのですが、日本語で答えるわけではないので、ここで英単語が不足していると自分のことでも答えられません。まず単語学習は基本の基本です。

「Cambridge Vocabulary for IELTS」を使って学習していますが、このテキストのいいところは、結構日常的に話題にするんだけど、英語だと出てこない、知らなかった、といった単語が学習できるところです。
IELTSのスピーキング、ライティングで結構使えます。

IELTSのスピーキング パート1について考えてみる

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

スピーキングは話すことばかりに意識が集中しますが、実はリスニングととても関係があり、リスニングができてないと質問が聞き取れないので、その質問に対する回答はできません。
高い点数が必要な人は、パート2、パート3に進むに従って、だんだんと問題が難しくなっていきますので(つまり質問の抽象度があがるので、)高いリスニング力が必要となります。

また、この質問の意味はこうだ、という、ある程度のパターンも知っておかないとちゃんと答えられません。(パート1は名前を聞くとか、大学はどこかとか決まった質問が多いので)

経験的に、結構知らない、間違えて答える率が高いのが「What do you do?」の質問です。これは職業を尋ねられているのであって、今何しているかを聞いているわけではありません。
「Do you work or are you a student?」と言い換えるとわかるのですが、 先の質問の形だとわからない人が割といます。学生さんなら「I am a student.」とまずは答えられないと、その時点でこの受験生の英語力はあんまり高くないと判断されます。パート1では自分のことを話すことで受験生の英語運用能力を見ています。

パート1で英語力が高くないと判断されると、その後の質問はあまり高くないレベルの質問が続くことになります。そうすると自分的には「結構できた。わりと答えられた」と思われるかもしれませんが、(実際にそう言って試験報告をされる方もいます)それはその受験生の英語力のレベルより上の質問をしても答えられないと判断されているということなので、手放しに喜んではいけません。

5.0~5.5くらいでよければそれでもいいのかもしれませんが、もしもっと高い点数が必要な方は、ここで試験官にあきらめられないようにがんばってください。

IELTSスピーキング パート2は英語力以外に話をつくる力が必要です。

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パート2は質問の用紙を見て、準備をして答えることになります。
用紙を見て準備する時間が約1分間ありますので、その間に答えるのに必要なキーワードのメモを取っておくといいと思います。(1分程度で話したいこと全部文章にすることは不可能なので)
そのメモを参考に2分間で話を作ります。

用紙に書かれている「You should say:」以下の3点とその下にある質問に対する最低限の答えは話す時に必ず盛り込んでおかないといけません。それが盛り込まれてないと減点の対象になります。
箇条書きのように上から順番に言わないといけないわけではないので、友達との会話のように質問に対する答えをストーリの中に盛り込めばいいのです。
なので、例えば、

Describe a beautiful place you have visited in your country.
You should say:
when you visited it
who you went with
what you did there
and explain why you think the place is so beautiful.

この場合、(自分が思う場所に)訪れたのは、例えば「小学生の頃、夏休みの旅行で家族で行った海が…」、「夏に行ったのでもちろん主にそこで泳いだのですが…」、「なんでそう思ったのかというと、砂浜が白くて、泳いでいる魚が良く見えるくらい 海の水は透き通っていて …」といったことを盛り込んで話すと少なくとも聞かれている質問には全部答えていることになります。

皆さんがあちこちで書かれているように、話の内容は事実でなくても構いません。
作り話が得意であれば、そんなところ行ったことなくても勝手に作っても大丈夫です。あとは、どういった単語を使っているか繰り返し同じことを言っていないか流暢さはあるか、話は常に一貫性があるか、文法間違いはないか、などの出来具合によって判断されます。なので、当たり前ですがやっぱり単語はできるだけたくさん知っている方がいいですね。同じ単語を繰り返していると、語彙不足と判断されてしまいます。
副詞を上手に使えるようになると、少し流暢に聞こえるようになりますね。

注意点として、試験官はパート2で今話した内容について質問してきますので、その質問に答えられないような作り話をしてしまうと墓穴を掘ってしまうので気を付けてください。

話の一貫性、論理性に関しては、ライティングでも合わせて練習するのがいいと思います。ライティングで論理的に書けない人は、スピーキングでも論理的、一貫性を持って話せません。そもそも何が論理的なのかわからない人も結構いるので、そういう人はまずは日本語で練習するのもいいかもしれません。

もし英語をネイティブにチェックしてもらうならば、必ず海外の大学をちゃんと出ている信用できる人にチェックしてもらってください。
ネイティブだからみんな英語のことはなんでも知っているというのは妄想です。日本語を学習している外国人が書いた日本語のライティングで、言葉の間違いやストーリーの一貫性、論理性について、きちんと指導ができるかどうか、自分に置き換えて考えるとわかると思います。日本語が話せるからといって日本人がみんな日本語を教えることはできないのと同じです。

さらにパート2では、パート1以上にリスニング力が必要になってきます。
話はなんとかうまくできた。でもその後の試験官の質問がうまく理解できない、聞き取れない、となると、せっかくうまく話せてもそこから先には進めません。高い点数はあきらめないといけなくなります。

タフな質問が続くほうが、受験者の英語力の限界を見るために、試験官が質問の難易度を上げていっていると思ってください。(当然答えるのが難しくなります。)

IELTSスピーキング パート3はパート2からのより詳細な質問になリます。

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最後のパート3は、パート2からの発展になります。
ここで抽象度が高い質問がたくさんでてくると、それはあなたがかなり高い英語力があるので、どこまで突っ込んで質問したら崩れるかな(極端ですが)といった基準で質問してきます。
ここであまり抽象度が高くないな、いけるいける、と感じたら、自分の英語はそこまでと判断されて質問されている、と思ってください。

これが、IELTSの質問、回答方法、採点基準になります。
また、話が止まる、続かないというのは問題がありますが、ペラペラ話せばいいというものでもありません。
大事なのは話に一貫性がある、論理的に話せる、ということだと思います。論理性のない薄っぺらいものをいくらペラペラ話しても高い点数は望めません。(話さない人よりはいい、といった程度です。)

IELTS スピーキングに関する余談です、が事実に基づいてます。

私のボスはアメリカの大学で教授をしていましたが、イギリスのサセックス大学に研究者として行っていたときに、実際にIELTSのスピーキングの試験官を頼まれました。
試験官になるための試験を受け、IELTSのスピーキングの質問の仕方も指導を受けています。

IELTSの試験官は英語がイギリス人と同じく流暢なのはもちろん、幅広い教養がないとなれません。なので本場イギリスの試験官はほぼ皆さんPh.D保持者です。すべてクリアできれば人種は問われないようです。

試験官をしていたのはIELTSが日本でブームになる前のなので、受験生はほとんどがヨーロッパ人。そして求める点数はみなさん8.0~9.0だったようです。
そうすると受験者は英語を流暢に話すというだけではなく、話す内容もかなり高いレベルになるので、試験官はそれにも対応できるようPh.D保持者になるようです。

もちろんヨーロッパ人と日本人を比べるのは無理があるとは思いますが、日本人のスピーキング、ライティングを見ていると、英語の流暢さもさることながら、一貫性、論理性に欠けているというのが高い点数を出せない要因の1つだと思います。

英語だけでなく、論理的に物事を考えることは、試験を受けるうえで、また本格的に海外の大学に留学するにはとても大事ですので、日ごろからロジカルシンキングを意識しましょう。
点数をとることばかりにとらわれるのではなくて、本来の目的である、留学先で困らず勉強できるようにするための英語学習を目指すのが大事だと思います。(もちろん必要な点数を取らないと留学はできませんが…)
(以上の内容はすべて試験官をしていた私のボスの話に基づいて書いています。)

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