こんにちは、Mugikoです。
大人の方に学び直しの英語を教えています。
「英語の小説なんて読めないよ。」
「どんな本を読んだらいいかわからないよ。」
という人のために、おすすめの英語の推理小説をご紹介します。
英語の学習といえば、TOEICや英検、TOEFLなどの試験用の問題集を解いて単語や熟語を覚えると思いがちですが、長い目で見れば小説などの本をたくさん読むことの方が力になります。
読書量が多いとそれに比例して国語力、英語力そして読解力もついてきます。
日本語でも英語でもたくさんの本を読んできた人は、語彙は豊富で、理解力も高いですね。
試験勉強ばかりでなく、普段から小説などを読んで、楽しみながら語彙や表現を自然に増やしていきましょう。
じゃあ、どんな小説や本を読んだらいいの?
おすすめは海外でも人気の日本の推理小説です。
英語の小説といえば「洋書」と思うのは間違い。
「英語学習には洋書を多読」というのはよく言われていますが、英語を学習中の初心者の人や、読書をあまりしないという人には多読より精読をおすすめしています。
そもそも日本語でも小説や本を読まないという人は、洋書なんて読まないと思うのです。
英語学習には洋書がいいからといって手に取ってみたけれど…。
日本語で読書はしないけど英語の本を読むのは大好き、ってことも普通はありません。
日本語でわからないことは英語でもわからないし、日本語で理解できないものは英語では当然理解できません。(それが出来たら日本人ではなく外国人だと思います。)
外国語が自分の母語を超えることは絶対にないのです。
そこでおすすめしたいのが、普通の洋書ではなく日本の推理小説を翻訳した本です。
日本の推理小説の翻訳版は読みやすいので本当におすすめ!
今は高い日本語力を持つ海外の優れた翻訳者が増えてきており、うまい翻訳者に翻訳してもらうと、海外でも小説がヒットするということも多くなってきています。
村上春樹さんはその代表ですね。
他にも英語に翻訳されていて海外でヒットしている本はいろいろあるのです。
その中で私が読んで面白かったものをご紹介したいと思います。
「聖女の救済」東野圭吾 著
多くの人がご存知の東野圭吾さんのガリレオシリーズです。
内容 | 「資産家の男が自宅で毒殺された。毒物混入方法は不明、男から一方的に離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。難航する捜査のさなか、草薙刑事が美貌の妻に魅かれていることを察した内海刑事は、独断でガリレオこと湯川学に協力を依頼するが…。驚愕のトリックで世界を揺るがせた、東野ミステリー屈指の傑作。」(紀伊國屋書店より引用) |
おすすめの1つ目
この本の翻訳版(紙版/Kindle版があります。)
【SALVATION of A SAINT】Keigo Higashino
とても上手に翻訳されていて、日本語で読んでいるように読めます。
翻訳者はアメリカ人のアレクサンダー・O・スミスさんで、ハーバード大学で日本語を研究されている方なので、原作(日本語)を崩さず自然な英語で書かれています。
アニメやゲーム関係も多く手がけているようですね。
中級、上級の英語学習者の方におすすめです。
英語は簡単なので初級の方でも読めると思いますが、英語そのものより文法の理解が必須です。
難しいようならまず日本語で原作を読んでから読むと読みやすいのではないでしょうか。
おすすめは Kindleで読む、ですね。
Kindleだとわからない単語が出てきても、単語長押しですぐに意味が出てくるのでスムーズに読めると思います。
「贖罪」 湊かなえ 著
(紙版/Kindle版あり)
こちらも映画にもなっているようなので知っている人も多いのではないでしょうか。
内容 | 「15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った―あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!」(紀伊国屋書店より引用) |
おすすめの2つ目
この本の翻訳版(紙版/Kindle版があります。)
【PENANCE】Kanae Minato
こちらも原作(日本語)に沿って翻訳されているので、すらすら読めます。
初級者〜上級者まで楽しめると思いますよ。
ただし何度も繰り返しますが初級の方は文法はマスターしておく必要があります。
翻訳者フィリップ・ガブリエルさんは日本文学の研究者でもあり、村上春樹さんの翻訳も手がけている方ですね。
スマホなどのKindleアプリでもいいですが、Kindle paperwhiteやKindle Oasisは目も疲れないし、読書に集中できるのでおすすめです。
「グロテスク」上・下巻 桐野夏生 著
(紙版/Kindle版あり)
こちらは桐野夏生さんのファンの方なら知っていると思うのですが、知らない人もいるかもしれません。
1つの事がらを、それに関係する人がそれぞれの立場から発言するという形で書かれていて、同じものを見たり、経験したりしても人によって思いや感じ方がちがうという構成がよく出来ています。
長いですが、面白くてどんどん読み進めました。
実際に起きた事件をモチーフに書かれています。
内容 | 「名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。ユリコの姉である“わたし”は二人を激しく憎み、陥れようとする。(上巻)」(紀伊国屋書店より引用) |
おすすめの3つ目
この本の翻訳版(紙版/Kindle版があります。)
【Grotesque】Natsuki Kirino
日本語版の上下巻が1冊になっているので長いです。
そういう意味では上級者向きかもしれません。
長さが気にならなければ、中級者でも楽しめます。
英語そのものよりも、本が好きでないと長さで挫折してしまうかも。
内容は原作に忠実で、でも自然な英語で書かれています。
翻訳者のレベッカ・O・コープランドさんは、アメリカのセントルイスにあるワシントン大学で日本文学の教授をされており、コロンビア大学で日本文学の博士号を取得されています。
まとめ
いかがでしょうか?
英語の小説といえば「洋書」と思いがちですが、最初は原作が日本のもので英語に翻訳されている本に挑戦する方が絶対読みやすいと思います。
そもそも日本が舞台なので、読んでいて背景が自然に頭に浮かんでくるところが、読みやすい理由のひとつですね。
ここでご紹介した小説の翻訳者は日本語も優れた方達なので、原作の日本語の感じは壊さず、できるだけ自然な英語で翻訳されているのでとても勉強になります。
ただ、小説そのものは好みがあるので、私が面白くても他の人が面白いとは限りません。
自分で面白いなと思ったものを読むのがベストです。
そのときに日本の推理小説の翻訳本も候補にしてみてください。
そして読むときは、ぜひKindleで。
わからない単語が出てきても、単語を長押しすれば意味が出てくるので止まらず進められます。
小説を読むときは、できたら英語の学習というよりは『読む』ということにフォーカスすることをおすすめします。
「小説を読む」というところが大事なポイントです。
ぜひ英語学習も兼ねて「英語で読書」に挑戦してみてください。
kindle whitepaperの購入はこちらから↓
コメント