大人の学び直し英語に文法の学習は必須です | 自分のレベルに合わせて学習するのがコツ!

英語学習

今これを読んでいるあなたは、なぜ英語を学び直したいと思っていますか?

  1. 英語は得意だったけど、しばらく勉強しないでいたら忘れかけているのでやり直したい。
  2. 英語力?まあまああると思うので、試験を受けて留学しようと思う。
  3. 学生時代は英語は苦手だったけど、社会人になって仕事をすると英語が必要だと痛感している。
  4. 仕事では必要ない、またはもうリタイアしたので洋書を読んだり、英字新聞を読んだりしたい。
  5. 海外旅行に行ったときに英語ができたら楽しいと思うから。

など、いろんな理由があると思います。

これに回答するならば

1. もともと英語が得意だった人は、あやふやなところだけ文法書でさらえば大丈夫。徐々に思い出していきます。この際、細かい部分も学ぶ。➡︎ しかし必要性がないと勉強は続かない。

2. それぞれの試験にはパターンがあるので、試験にあった勉強が必要。ただし文法が弱いと高得点は取れないので並行して文法の学習は必要。➡︎ どういうタイプの留学なのか、留学後どうするのかによって動機の強さは変わる。

3. 仕事で英語が必要な人は絶対文法をきちんと押さえる必要あり。単語を羅列しただけの英語や、覚えたイディオム連発の英語を話したり書くなどしても海外のクライアントには通じません。➡︎ 動機は強い

4. 洋書や英字新聞を読むには文法は必須。でも仕事ではないので、ゆっくり楽しみながらの勉強でOK。➡︎ 動機はかなり弱い。

5. 英語ができれば旅行も数倍楽しい。できなくても十分楽しいので、絶対必要というわけではない。➡︎ 真剣に英語を学び直す動機にはならない。

大人の学び直し英語には強い動機が必要です。

これがないと失敗に終わる可能性があります。

そして自分が現在どのレベルにいるかの確認も大事ですね。

レベルに合わない文法書を学習しても、『難しすぎる』または『物足らないか』になってしまいます。

大人になって言語として英語を使う場合は、その言葉のルールに従って、状況に合わせて使用する必要があるということは知っておかないといけません。

友達と話す時と大学の教授、会社の上司やクライアントと話すときでは、使う言葉は違いますし、書くときは書き方(ルール)があります。

文法が大事なのはよくわかった。じゃあ、どこから手をつけたらいい?

まず、今の自分のレベルはどこでしょう?

  • 英語はアルファベットがわかるくらいで、cat や dog などの基本の基本の単語しかわからない。ほんとに一から学びたい。5文型ってなんだっけ?
  • 英語の5文型はなんとなく覚えているけど、文がちょっと長くなるともうわからないかも。
  • 中学校の英語はだいたいわかるけど、関係詞とか高校の英語になるとだんだんわからなくなる。
  • 高校レベルも理解できるけど、細かいところがあやふやで自信ないかも。
  • 英語はできるので、もっと高いレベルで学びたい。(これはやり直しとは言わないですね。)

自分の今のレベルがわかったら、そのレベルにあった文法書でやり直し学習を始めましょう。

→ be動詞の解説はこちらです。
→文法第2文型(SVC)の解説はこちらです。

■ ほんとに一からやり直し学習をしたい

今はいろんな文法書が売られていますので、本屋さんに行って実際中身を見て、まずは自分が使いやすいな〜と思ったものを使うのが一番です。

評判がいいからだけで決めてしまうと、買ってみたけどよくわからない、ということになるかもしれません。(とはいえ、今はネットで買う時代。どうしても他の人の評価を参考にしますよね。難しいところです。)

簡単な単語くらいしかわからない、5文型ってなんだったかな?

このレベルの人は、中学生の使う文法の本からスタートするのがいいと思います。

大人だからといって、わざわざ「やり直しの」とか「学び直しの」と書いてあるものでなくても構いません。

自分にとってわかりやすいのが一番です。

問題がたくさん載っているものより、例文が載っていて、ていねいに解説されている文法書がいいですね。

問題をたくさんこなした方がいいかなと思って問題集だけ使うのはおすすめしません。

中学生が使う文法の本は、中学生がわかる言葉で書かれているので難しい説明はなく、基本の基本を学べるようにできています。

大人になって学び直している今は、中学生だった頃と比べて日本語の理解度もぐんとアップしているはずなので(おそらく)、中学の文法書をしっかり読み込んでいけば理解できるのではないでしょうか。

ただ中学生用は、説明が簡単すぎて逆にわからないということが起きる可能性があるので、そのときはひとつレベルを上げて、高校生の使う文法書などを参考にすれば理解度は深まると思います。

ここで大事なことを一つ。

文法の本を読みながら、おそらく単語帳などを使って単語も覚えていくと思いますが、このときに絶対やってもらいたいのが、品詞も必ず覚えるということです。

単語を調べるとき、意味ばかりに目が行きますが、必ず一緒に覚える必要があるのが「品詞」です。

これがのちに大いに役立ちます。

ついでに言うと、

辞書を調べた時に1番上の(1. と書いてあるところ)意味だけを見るのではなく、今は覚えなくてもいいので2番、3番といろんな意味があるんだなということは知っておきましょう。(特に動詞)

大人の英語では、2番や3番に書かれている意味も結構使われます。

●参考にしてもらい文法書の一つとして

「SUPER STEP 中学英文法 1〜3年」くもん出版 (無料音声付き[ダウンロード対応])

この本は全部で15章あり、まずアルファベットの説明から書かれています。

5文型という形の説明はなく、「主語+動詞+補語」「主語+動詞+目的語」といった形で説明されています。

わかりやすく簡単に書かれていますので、その分ちょっとこの説明でわかるかな?…と思うところもありますが、この段階ではまず英語のルールを知って文の作り方を学習しましょう。

※単語は単語帳などを使って並行して覚えていく必要があります。

↓参考としておすすめしているだけなので、自分がわかりやすいもので学習するのが一番です。

■ 5文型はなんとなく覚えてるけど文書を読むのはちょっと…

このレベルの人は、基本の文法は覚えているけど、文が少し長くなるとどの文型に当てはまるのかな、動詞が2つも出てくるけどどれが主語?などでわからなくなる人が多いです。ある程度まとまった文章が書かれていて、なおかつ文法の説明がついているものがいいですね。

例えば、

上の「SUPER STEP中学英文法 1〜3年」の姉妹版として出てる

「SUPER STEP 中学英語リーディング 1〜3年」くもん出版(無料音声付き[ダウンロード対応]

大きく2つのパートがあり、

基礎をかためる Part 1、実践力をつけるPart 2、とに分かれています。

Part 1はさらに5つの章、Part 2は3つの章でできていて、それぞれさらに細かいSTEPに分かれています。

STEPごとに文法の説明があり(上の赤い本より少し詳しい)、それに沿って短文から徐々に長文を読む練習をしていく形になります。

この本は、上の赤い本と違って5文型という言葉が使われており、「S+V+C」「S+V+O」といった形での説明があります。

文法(ルール)をより理解するためには、単文よりもある程度まとまった文(文脈)を読むほうがわかりやすいので、単文を読む→簡単な長文を読む、という流れで練習していけるのはいいですね。

この本も説明は簡単でわかりやすく書かれています。 

少し説明不足なところもありますが、ここでは単文からある程度まとまった文を読む練習を繰り返しましょう。

もう少し詳しい説明があった方がいいと思う人は、「総合英語 Evergreen」を使った方がいいかもしれません。

単語は単語帳などを使ってどんどん覚えてください。

ここでも必ず単語の「品詞」は覚えてくださいね。

品詞を覚えることで、この先の文法書の理解度が増します。

↓参考としておすすめしています。

■ 高校レベルの英文法はわかるところ、わからないところとがある

大人になって英語を学び直している方で、ある程度文法を理解できているなら「ロイヤル英文法」でもいいと思いますが、説明で使われている用語がけっこう専門的なので、文法用語をある程度知っていないとわかりにくいかもしれません。

高校生レベルの長文を読んで、

『文法的にわからないところはなんとなく読み過ごしてます』

『意味があいまいなところも、文脈から推測して意味を考えています』

『分子構文や関係詞が出てくると適当に意味を考えてます』

という人は、

人気のあった「総合英語 Forest」の後継版で、現役高校生も使っている、

「総合英語 Evergreen」いいずな書店をおすすめします。

最初から順番に読んでいってもいいですし、自分のわからないところをピックアップして読むのもありです。

高校レベルの文法がわかりやすく説明されています。

ロイヤル英文法」と違って難しい文法用語は出てきません。

それと並行して、単語は単語帳などを使って学習してくださいね。

何度も言いますが、単語を覚えるときには「品詞」も必ず覚えましょう。

動詞は「自動詞」「他動詞」まで覚えるのがベストです。

これを知っているだけで、文法書がさらに読みやすくなります。

さらに付け加えると、

できたら辞書はウェブのものではなく、ちゃんとした辞書を1冊購入しましょう。

紙のものでも辞書アプリでも構いません。

留学したり、仕事で英語が必須の人は絶対に辞書は必要です。

ウェブの辞書だとその場はしのげますが、安定した理解にはつながりません。

●一般の文法書とは少し違いますが、

人気のある Cambridge の「English Grammar in Use」の初級編(日本語版)「Basic Grammar in Use」も問題集的に使うといいかもしれません。

見開きの左ページにある文法解説を読んで、右側の練習問題を解くという形で進めていきます。

原本が英語の本なので、書かれている文は日本のテキストと違って自然ですね。

使われている英文は簡単ですし、例文を覚えれば会話にも使えますよ。

ただ日本のテキストの問題形式に慣れていると、少しだけ使いにくいかもしれません。

■ 英語はできるけど、ちょっと疑問が出てきた時に調べたい

定番の「ロイヤル英文法」をおすすめします。

文法の説明は「総合英語 Evergreen」に比べると、断然詳しいです。

細かく詳しく書かれていますので、ていねいに読んでいけば大体の文法は理解できるようになると思います。

ただ、解説に文法用語がたくさん使われているので、それがわからないと説明も難しく感じますし、理解できないところも出てくるかもしれません。

難しいなと思ったら、「総合英語 Evergreen」へ戻って復習しましょう。

Kindle版とペーパー版とあるので注意してください

この「ロイヤル英文法」の姉妹版として

表現のための実践ロイヤル英文法」というのがあります。

こちらは名前の通り、表現力をつける英文法書です。

使用されている例文がすぐに使える文になっているところが、ロイヤル英文法とは違うところですね。

実際に使える英語表現を例文として使っていて、その例文を使って文法の解説をしています。

例えば、前置詞の説明のところにある

Penguins in the Antarctic are very sensitive to changes in climate.

(南極ペンギンは気候の変化にとても敏感です。)

Yes, they are.(そうですね。)

時制の一致のところでは、

The Doctor said that SARS could be prevented by washing hands often.
(その医者は、新型肺炎は、手をしょっちゅう洗えば防げる言った。)

Oh, really?

(※私の使用しているのは、この本のアプリ版なので本とは多少違うかもしれません)

例文を覚えればすぐ使えます。

『表現のため・・・英文法』なので、基本の文法は理解できている前提でさらに深掘りして解説している感じですね。

文法がきちんと理解できている人には、なるほど〜と思うことも多いと思うので、読んでいて楽しいですが、そうでないとなんの話かよくわからないということになるかも…です。

ある程度文法はわかっている人向けにはなりますが、まずは例文を覚えて、それを応用して使うと、ある程度会話ができるようになると思います。

Kindle版とペーパー版があるので注意してください。

●英文法はだいたい理解できているけど、より深く知りたい人や英文解釈と英作文の学習にも使いたい人には、

「英文法解説」江川泰一郎 著 金子書房

こちらもおすすめです。

ロングセラーですね。

文法はすでにわかっている人向け。

特徴としては、英文の訳がより自然な日本語となっています。

■ 最後に

英語を学習する上で、読む、書く、聞く、話すの全ての基礎は文法です。

この基礎部分なしで4つの技能の練習をしても、できてる風に見えるだけです。

大人になって英語を学び直すには、まず英文法をしっかり理解することが大事。

日本語でも中学生や高校生の時に使う言葉と、大人になって使う言葉とは違いますよね。

それと同じことが英語でもいえます。

TPOに合わせた使い方が必要です。

そのためには基本の文法と大人の単語を並行して学習する必要がありますね。

英会話を習う、

英作文を書く、

洋楽を聞く、

外国の映画を見る、

洋書を読む、

これらは全てしっかりした土台(文法)がないとできません。

家作りと同じですね。

学生時代にきちんと勉強していればなぁ、と思う時間があれば、いますぐ始めましょう。

早く始めれば早く始めるほど、次のステップに進むのも早くなりますよ!

➡︎ be動詞の解説はこちらをご覧ください。
➡︎文法第2文型のこちらをご覧ください。

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