英語の品詞について詳しく解説します。英語を学び直している人も品詞がわかれば英語の上達が早くなります。

英語学習

こんにちは。Mugikoです。

大人の人に学び直しの英語を教えています。

品詞って何ですか? 品詞、苦手です。

という人のために詳しく解説します。

品詞って、英語を勉強しているとけっこう耳にしますが、国語(日本語)でも当然ありますし、簡単な品詞は小学校で学習すると思います。

日本語が母語のわたしたちは、品詞を特に意識しなくても日本語は話せますが(母語なので)、外国語はそうはいきません。

ネイティブは文法なんて意識しなくて話しているという意見もときどき見かけます。

でも、自分に置き換えて考えると、英語が母語の人たちは意識しなくても話せるのは当然ですよね。

英語は私たちにとっては外国語です。

文法のところでもお伝えしているように、外国語として英語を学習する以上、英語のルールに従って学習するのが英語上達のいちばんの近道なのです。

英語の品詞って何?

品詞(parts of speech)というのは、1つの単語を語形(その単語の形)や機能(使い方)、意味によって分類したもののことです。

英語では普通は8つに分けられます。

名詞 Noun) 人やものの名前や概念を表す単語 ➡︎ 主語目的語補語になります。
  Pronoun) 名前の通り、名詞の代わりに使われる。(John ➡︎ He、his、him、hisなど)
形容詞 Adjective) 名詞代名詞を修飾する(名詞、代名詞の前に置かれる。)または be動詞、それと同類の動詞の補語になる。)
動詞 Verb) 主語の動作、状態を表す。(基本的に主語の右側に置かれます。)
副詞 Adverb) 動詞、形容詞、副詞、名詞、代名詞、形容詞句、副詞句、文全体を修飾します。(ほとんど何にでもくっつく感じですね。)
前置詞 Preposition) 名詞代名詞とくっついて(これらの左側に置きます。)形容詞句、副詞句を作る。
接続詞 Conjunction) 1つの単語と単語、句と句、節と節をつなげる。
間投詞 Interjection) 喜び、怒り、悲しみ、驚きなどの感情を表す単語のこと。文中では独立しているので、ほかの単語とは直接の関係性はない。
助動詞 Auxiliary Verb) 名前の通り、動詞を助けて、時制(時を表す)、態(能動態、受動態)、疑問・否定を作ったり、「可能」「必然」「義務」などの意味を添える(法助動詞)。

➡︎ 助動詞は動詞の仲間になるので、品詞には入りませんが、+1として助動詞も一緒に考えた方がわかりやすいです。

➡︎ 動詞は、目的語をとらない自動詞Intransitive Verb)と目的語をとる他動詞Transitive)があります。この区別は大事なので覚えましょう!動詞は自動詞(vi.)、他動詞(vt.)と表します。

⬆︎各品詞の英語表記の黒文字部分は「省略形」になります。

例えば、英英辞典で when を調べてみてください。

・when   adv.
・when   pron.
・when   conj.

と出てきます。

自分の調べたいwhen の品詞は副詞なのか、代名詞なのか、それとも接続詞なのかをまず考えないといけません。

正しく選択しないと、conj. としてのwhenを調べたいのに adv. を選択すると違う意味のものになってしまうので気をつけましょう。

品詞の使い方について

8つの品詞と+1つの助動詞について解説します。

日本語と違って、英語はそれぞれの単語の置かれる位置が決まっていて(もちろん例外もありますが)、そのルールに従わないと意味が変わってきます。

ルールにちゃんと従えば、意味を間違えずに、読んだり、書いたり、聞いたり、話したりできるようになるのです。

名詞

文の中で主語目的語補語になります。

Nancy sent a package (by) airmail.  (ナンシーは航空便で小包を送りました。)

➡︎ Nancyが主語。(名詞)
➡︎ packageは目的語。(名詞)
【注意】 sent(原型 send)は他動詞なので必ず目的語が必要です。

Horses are friendly animals.  (馬は人なつっこい動物です。)

➡︎ Horsesが主語。(名詞)
➡ animalsは補語。(名詞)
【注意】動詞が be動詞なので animals は補語になります。目的語ではありません。

>>be動詞の解説はこちら
>>第2文型(SVC)の解説はこちら。

代名詞

代名詞は名詞の代わりの語なので、名詞と同じく主語目的語補語になります。

He has a large family.  (彼は大家族を持っている。➡︎ つまり子供が多い。)

➡︎ Heが主語。(代名詞)
➡︎ familyは目的語。(名詞)
【注意】hasは他動詞なので目的語が必要です。

We visited France last year.  (私たちは昨年フランスを訪問しました。)

➡︎ Weが主語。(代名詞)
➡︎ Franceは目的語。(名詞)
【注意】visitは他動詞なので目的語が必要です。

形容詞

名詞や代名詞を修飾する語。 

基本は名詞や代名詞の前(左側)について、その名詞、代名詞を修飾(より詳しい説明)します。

動詞が be動詞とそれに準ずる動詞のときは、補語にもなります。

→ 第2文型(SVC)の解説をご覧ください。

・He is an incompetent politician. (彼は無能な政治家だ。)
➡︎ 彼がどんな政治家なのか形容詞を使って簡単に説明している。

・This new singer is really great. (この新しい歌手は本当に素晴らしい。)
➡︎ 動詞がbe動詞なので第2文型。greatは補語。

・I feel a bit feverish. (少し熱っぽいです。)
➡︎ 動詞がfeelなので第2文型。feverishは補語。

動詞

主語がどういった動作をしているのか、どのような状態でいるのかを表します。

主語と動詞をすばやく見つけるのがリーディングのコツの一つ。
品詞を知ることで簡単に見つけることができるようになります。

自動詞他動詞の違い】

辞書で調べたときに

〜を…。」「〜に…」と書いてあるものは他動詞です。
〜」の部分に目的語として名詞が入ります。

自動詞は動作そのものの意味が書かれています。「走る」「行く」など。

目的語は取れないので後ろ(右側)に名詞を置くことはできません。普通は後ろに前置詞( in とか with など)が続きます。

・My uncle runs a Chinese restaurant in Tokyo. (僕の叔父は東京で中華料理店を経営しています。)
➡︎ この run は他動詞として使われているので「〜を経営する」になり、目的語が必要です。 ここでは a Chinese restaurant が目的語。

・He runs in the park every day. (彼は毎日公園を走る。)
➡︎ この run は自動詞として使われているので、目的語はなく、後ろに前置詞 in が続いている。

・The plate broke into pieces. (お皿が粉々に割れた。)
➡︎ ここではbreak は自動詞として使われているので、すぐ前置詞 into が続く。

・Who broke this plate? (誰がこのお皿を割ったのですか?)
➡︎ この break は他動詞として使われているので、お皿(目的語としての名詞)が後ろに続く。主語はwhoです。

特殊な形でない限り、動詞の左側が主語。

副詞

基本的には動詞、形容詞、副詞、名詞、代名詞、形容詞句、副詞句、文全体を修飾します。

それ以外に特殊な使い方として、

be動詞と一緒に使われるときに、形容詞的に補語になるものがあります。

>>be動詞の解説はこちら

副詞の位置は比較的自由ですが、

基本的な位置としては「文頭」「文尾」、文の中に入る場合は修飾したい単語の前ですね。

Surprisingly, he agreed straight away. (驚いたことに、彼はすぐに同意した。)

・I think you did amazingly well. (君は驚くほどうまくやったと思う。)

・For a moment, I was utterly at a loss for words. (一瞬、私はまったく言葉を失った。)

【動詞を修飾する場合】

・They lived happily ever after. (その後はみんな幸せに暮らしたとさ [めでたし、めでたし])<童話の終わりの決まり文句>
➡︎ 自動詞の場合 ― 動詞の後

・She opened her eyes slowly. (彼女はゆっくりと目を開けた。)
・She slowly opened her eyes.
➡︎ 他動詞の場合 ― 目的語の後ろ / 動詞の前

・He sometimes writes to me. (彼はときどき私に手紙を書く。)
・I am usually home by 6 o’clock. (私はふつう、6時までには家に帰っている。)
➡︎ 頻度を表す副詞 ― 一般動詞の後ろ / be動詞の前

副詞は基本的に自由に動くことができます。

文脈で変わることもありますが、ここでは基本的なところを押さえておいてくださいね。

前置詞

after、at、by、for、from、in、of、on、until(till)、to、under、with、about、behindなど

前置詞の後ろは、名詞または代名詞がきます。(例外もありますが、今は覚えなくても大丈夫。)

・The sun is behind the clouds. (太陽は雲の陰に入っている。)

・He told me about himself. (彼は自分自身のことを私に話した。)

前置詞の後ろに動詞を置きたいときは名詞(〜ing)にしないと使えません。

例えば必ず学校で習う、

look forward to 〜ing 

この to は前置詞なので、動詞を置きたいときは 〜ing の形にしないとダメなのですが、普通の名詞が来る時もあるので、look forward to 〜ingと暗記するのは危ないですね。←注意

➡︎ I’m looking forward to the weekend. (週末(が来るの)を楽しみに待っている。)

・前置詞の後ろ(右側)に来るのは名詞(代名詞)

・前置詞の後ろに動詞を持ってきたいときは、〜ing(動名詞)にする必要がある。

・前置詞+名詞(代名詞 )のかたまり ➡︎ 形容詞句、副詞句(文によって変わります)

接続詞

等位接続詞と従位接続詞の2つに分けられます。

等位接続詞 ➡︎ and、or、but、forなど

・You and I are close friends. (君僕は親友だ。)

・She was crying, for her mother was seriously ill. (彼女は泣いていた。というのは母親が重病だったからだ。)

従位接続詞 ➡︎ that、if、whetherなど(名詞節を作る)/ when、because、if、as thoughなど(副詞節を作る)

➡︎ 名詞節の if は「〜かどうか」、副詞節の if は「もし〜ならば」の意味になります。

名詞節 = 文自体が主語や目的語、補語になっている文(必ずSVを含む)
副詞節 = 文自体が副詞としての働きを持っている文(必ずSVを含む)

※節=必ずSVを含んでいる

【名詞節】
・She said (that) she would come. (彼女は来る(だろうということを)と言いました。)
➡︎ that 以下(右側)の文全体が、said の目的語となっている ➡︎ 名詞(節)
>> wouldの使い方はこちら

・It doesn’t matter if you win or lose the game. (君が試合に勝つか負けるどうか)は問題ではない。)
➡︎ It (形式主語)= if 以下の文(主語)➡︎ 主語になるのは名詞(節)
➡︎ if は直接主語にはなれないので、仮の主語 it を使う。

Whether there are any survivors is still uncertain. (生存者がいるかどうかはまだ確認されていない。) 
➡︎ whetherは節(SVのある文)を率いて直接主語になることができる。← 重要です!

【副詞節】
When the movie is over, I’m going straight home. (映画が終わったら(時)、まっすぐ家に帰ります。)

・The parade was called off because it rained. (雨が降ったので、パレードは中止になった。)

If you see him, give him this note. (もし彼に会うのなら、このメモを彼に渡してください。)

・He went on eating as though nothing had happened. (彼はまるで何もなかったかのように食べ続けた。)

間投詞

HurrahやUgh、Ow、Oh、Alas、Heavens、dear me、ouch、などなど

動詞の仲間として助動詞の使い方

助動詞」と一言でいっても種類が2つあります。

  1. 動詞の仲間ですが、動詞だけでは表せない「可能」「必然」「義務」などの意味を、動詞にくっついて意味の補足をします。
    ➡︎ 正式には法助動詞ですが、ふつうはこれを助動詞と呼んでます。(can や must など)

2. 助動詞自身に意味はなく、時制(時)、態(能動態、受動態)、疑問、否定の文を作るときに、動詞にくっついて文法上のものとして使われます。
➡︎ have、be、do(ここが動詞と混同して間違えやすい

法助動詞とは

・主語の「意志・能力・義務」などを表すのに本動詞にくっつく。

・話し相手が自分の発言に対してどれくらい確信を持っているかを表すのに本動詞につく。

↑ 最初はなんのことかあまりよくわからないと思いますが、実際に使いながらこの意味を考えるとなんとなくわかってきます。(ぐらいの程度でいいです。)

・主語が誰であっても形は変化しない。

原形 現在形 過去形 過去分詞
can could
must  
may might
will would
shall should
ought to  
used to
(dare) dare dared
(need) need

【注意】
could、would、should、might は現在の意味として「許可」「依頼」「義務」「推量」などを表す場合があるので文脈から読み取る必要があります。
>> wouldの使い方はこちらで解説しています。

助動詞としての have・be・do

助動詞として使われるときは、特に意味はありません。(動詞の have・be・do と間違えないように!)

have

動詞の過去分詞とくっついて完了形を作ります。(時制人称で変化します。動詞は常に過去分詞)

・I have finished my work. (仕事が終わった。(ところです))

・He has gone home, hasn’t he?(彼は家に帰ったんですよね?(ところですよね))

Had they left before you got there? (あなたがそこに着く前に、彼らは(すでに)出発していたんですか?)

be

動詞の現在分詞(〜ingの形)とくっついて進行形を作る。

動詞の過去分詞とくっついて受動態(受け身形)を作る。

・I am studying Chinese. (私は中国語を勉強している。)[進行形]

・Candles were lighted. (ろうそくがともされた。)[受動態]

do

疑問文否定文を作ったり、文を強調したりするときに使われる。

Do you have an appointment? (お約束はしていますか?)

・I don’t know what you mean. (あなたの言っていることが分かりません。)

・He did mean that. (彼は本気でそう言ったんだ。)

・I have had eight driving lessons so far. (今のところ8コマの(車の)教習授業を受けた。)
➡︎ have は助動詞、had は動詞

【注意】
現在形と過去形は主語によって変化します。

普通の動詞の do・be・have と同じ形なので混乱しそうですが、まずは疑問文や否定文、完了形や進行形を作る時に使う、と思っておいてください。

(参考)ロイヤル英文法、英文法解説Oxford Advanced Learner’s Dictionary

まとめ

ここまで読み進められた方、最後までお読みいただきありがとうございます。

品詞は8つ+1(助動詞)を覚えてください。

各品詞の役割も覚えましょう。

英語は、日本語と違って単語の置かれる場所が決まっています。

このルールに従えば、たとえ自分の英語がつたなくても、内容が間違って伝わることはありません。

説明だけ見るとややこしくて分かりにくいかもしれませんが、たくさん文章を読んで練習していくと5文型や品詞を意識せずに読めるようになり、書けるようになります。

品詞を知ることは実際に文章を読んだり、書いたりするときに大いに役立ちます。

最終的にはちゃんと聞いて、きちんと話す、にもつながります。

きちんと話せる=ちゃんとした教育を受けている

海外ではこういうふうに見る、ということは認識しておいてくださいね。

大事なのは最初の基礎固め。

疑問に思った時にまた見直してもらえばうれしいです。

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